慰謝料は、離婚する時に絶対にもらうもの、といった漠然としたイメージはあるものの、その詳細を完璧に理解している人はほんの一握りです。
そして慰謝料という言葉に対し、男性ではなく女性が離婚する時にもらうものといったイメージを持っている人もいます。
その典型的な例が、数年前にネット上で話題となった伝説の92です。
伝説の92?と思っているあなた。
実は、女性は離婚する時、絶対に慰謝料をもらえるとあなたも思っていませんか?
今回は、ネットを数年前に騒がせた伝説の92について、そして女性が離婚する時に慰謝料をもらえないケースをいくつかご紹介します。
伝説の92の存在とは?どこでどんな風に伝説になっているの?
2チャンネルで慰謝料に関する相談を書き込んだ女性
伝説の92とは、2チャンネルで慰謝料に関する相談を書き込んだある女性のことです。
匿名で、色々な相談ができたり意見を書き込むことができる、「2チャンネル」というサイトをご存知ですか?
2チャンネルでは、自分の疑問や相談を、匿名を使ってお題として投稿します。
お題には、スレッド番号という番号が付けられるのですが、この女性が立ち上げたスレッド番号が92番だったということで、伝説の92として名を残すことになったのです。
2チャンネルを訪れる大勢の人に、意見を聞いたり相談できると考えたこの女性は、慰謝料に関する質問を2チャンネルに投稿したのです。
あり得ないほどに無知すぎる女性からの相談内容
この女性が伝説の92とまで言われるようになった理由は、あり得ないほどに無知すぎる女性からの相談内容でした。
2チャンネルに伝説の92が書き込んだ内容は、自分の不倫が旦那にばれてしまって、自分の旦那と離婚することになったのですが、不倫が理由の場合は、もらえる慰謝料が減ってしまうのかどうかというものでした。
本来、慰謝料というものは、離婚の原因を作った人が払うべきものなので、不倫をしたのがこの女性であれば、慰謝料を払うべきなのはこの女性なのです。
しかしこの女性は、離婚の原因はどうであれ、慰謝料というものは男性が絶対に払うものだと本気で信じていたのです。
しかも、旦那が雇った探偵や仕掛けられた盗聴器に対して、プライバシーの侵害だと文句を言い始めます。
不倫をしていた自分の立場もわきまえずに、自分の旦那の非難を始めたことで、ネット民達から総攻撃を受けることになってしまったのです。
旦那が2チャンネルのスレッドを訪問
旦那が2チャンネルのスレッドを訪問したことも、この女性が伝説の92となった理由の一つです。
この旦那は、自分の妻がした、あり得ないほど無知な質問や反応に対して、そのスレッドに参加している人達に謝罪するため、そのスレッドを訪問しました。
前日までは、離婚の話し合いに対して強気でいた伝説の92が、いきなり弱気な態度に変わったことをおかしいと思った旦那が、伝説の92に何をしたのか白状させたのです。
この旦那は、大まかな事情や状況を説明し、妻の滅茶苦茶な書き込みに対して謝罪をしました。
最終的には、これ以上2チャンネルに書き込みをするべきではないと考えた旦那によって、伝説の92は2チャンネル内で謝罪をさせられ、この夫婦はスレッドを去って行きました。
伝説の92とは大違いで、とても分別のありそうな旦那がスレッドに登場したことで、それ以上スレッドが荒れることはなく、無事にスレッドは終了となりました。
その後、この夫婦がどうなったのかは不明です。
女性が離婚する時に慰謝料をもらえないケース
女性側に離婚の原因がある場合
女性が離婚する時に慰謝料をもらえないケースは、女性側に離婚の原因がある場合です。
慰謝料には男性が女性に支払うものというイメージを持つ人が多いのですが、伝説の92が信じていた様に、離婚の原因は関係なく、絶対に男性が支払うものでは決してありません。
なので、離婚の原因が女性の不倫や、妻から旦那に対するDV、そしてモラルハラスメントだった場合には、当然、原因となった女性が慰謝料を支払う義務があるのです。
慰謝料とは、男か女かは関係なく、離婚の原因を作った人が支払うものなのです。
旦那側に離婚原因があっても決定的な証拠がない場合
旦那側に離婚原因があっても、決定的な証拠がない場合は、離婚をする時に慰謝料を女性がもらえない可能性があります。
旦那の浮気、暴力、夫婦生活の義務の放棄など、原因は分かっているのに、それを証明できるだけの写真や記録がなければ、慰謝料の支払いが認められない場合があるのです。
証拠の例として、浮気であれば、浮気相手とホテルへの出入りの日付や時間が証明できる写真や動画、暴力であれば、怪我の写真や医療機関からの診断書、旦那からのDVを相談したことがあるのであれば、相談した機関の記録、そして夫婦生活の義務の放棄であれば、生活費の振り込みが止まっていることを証明できる銀行の通帳などがあげられます。
離婚を検討する際に、離婚の原因が旦那側にある場合は、慰謝料を請求するということを念頭に、なるべく多くの証拠を集める様にしましょう。
性格の不一致や義理の家族との関係が理由の場合
離婚する時に慰謝料をもらえないケースの一つに、性格の不一致や、義理の家族との関係が原因の場合があります。
性格が合わない人との生活は大きなストレスになります。
特に義理の家族との同居というものは、それが原因で心が病んでしまう人もいるくらい、非常に大きなストレスとなりえます。
しかし、旦那の極端なこだわりや、意地悪な義母が離婚の原因になったとしても、それを証明するのは非常に難しいです。
精神的な苦痛が大きいのにもかかわらず、この様なことが離婚の原因となった場合には、慰謝料をもらえない可能性が高いことを覚えておきましょう。

慰謝料とは心の傷への損害賠償である
離婚する時は、原因がどうであれ慰謝料は絶対に男性が払うものと思っている人は、伝説の92以外にもたくさんいます。
今までは男性が不倫をすることが多かったため、離婚=男性の不倫=慰謝料と考えられていましたが、女性が外に出る機会が増えたことにより、女性が不倫をすることも増えてきました。
慰謝料の基本は、精神的に受けた被害に対しての損害賠償であるため、男女の差はないのです。
そして万が一、離婚直後に慰謝料を請求しなかった場合でも、慰謝料の請求の時効は三年であるため、離婚してから三年以内であれば、慰謝料を請求できるということを覚えておきましょう。
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