昨今ひとり親家庭の人口が増加傾向にあり、離婚や死別など様々な理由からシングルマザーとなる女性が増えています。
シングルマザーになりたての頃は「子供が成人した後」について考える余裕が持てなかった人も、子供の成長と共に生活や気持ちが落ち着くことで“先の人生”について考える機会が増えるはずです。
しかし今まで後回しにしてきた自分の将来にいざ向き合おうとしても、“最後まで独り身で過ごすのか”“再婚を考えるのか”など、選択肢はあるものの簡単に決められない人は多くいます。
人生100年時代と言われる今、子供から手が放れる50代頃からはシングルマザーにとって第二の人生。
「将来は一人気ままに過ごす道」「再婚して新たな家庭を築く道」どれを選択したとしても、自分らしい幸せを掴むことが大切です。
今回は「シングルマザーの行方~将来は一人?それとも再婚?」というシングルマザーなら一度は考える将来について、母子家庭経験者50代女性の体験談を合わせてご紹介して行きます。
この記事が、シングルマザーとして頑張っている女性の将来に対する不安や悩みを少しでも解消するヒントになれば幸いです。
シングルマザーの将来の行方パターン
将来は一人気ままに
「将来は一人気ままに過ごす」ことが、シングルマザーの将来の行方パターンの一つです。
子供が自立したシングルマザーの中には、新たな家庭を築くことやパートナーを見つけることなく自由気ままに生きたいと考える人がいます。
離婚や死別などの理由からシングルマザーになったことで、「もう一度誰かと人生を歩むのは疲れる」「一人でいた方が気楽」「自分のために生きたい」と感じるのです。
今まで出来なかったことへの夢や希望を持って第二の人生を謳歌するという新たな目標を持ち、一人気ままに自分らしい幸せを見つける人は多くいます。
子供が巣立つ寂しさはあれど会うことや連絡を取ることはでき、これからも親子という関係が変わらない安心感は一人で生きると決めたシングルマザーの心の支えとなるのです。
再婚して新たな家庭を築く
シングルマザーの将来の行方パターンとして、再婚して新たな家庭を築くことが挙げられます。
子供のために汗水たらしてシングルマザーとして頑張っていても、“ふとした寂しさ”や“老後への不安”など、自分の心の支えや安心感を求める女性は少なくありません。
「子供が自立したら一人で寂しい」「もし自分に介護が必要になったら?」「もう一度新しい家族を持ちたい」と考える女性は多く、再婚して新たな家庭を築く道を選びます。
シングルマザーにとって一番に考えるのは子供のことですが、将来を考えた時に自分と子供どちらのためにもなる方法の一つとして考え、再婚という選択をするのです。
再婚は「子供が受け入れてくれるか」「相手が子供を大切にしてくれるのか」など、新たな環境に様々な問題が生じますが、それを一つ一つ乗り越えて幸せを掴んでいる女性は多くいます。
籍は入れずにパートナーを見つける
籍は入れずにパートナーを見つけることも、シングルマザーの将来の行方パターンです。
「一人は寂しいけど再婚は面倒」「内縁関係のパートナーが気が楽」という考えから、交際相手や内縁の妻として籍を入れることなく生活を共にする道を選ぶ女性がいます。
そういったシングルマザーは干渉し過ぎずお互いの立場を尊重した関係を求めており、戸籍上の関係や責任を重要視しない人がほとんど。
“財産や相続の関与がない”“お互いに子供に対しての責任がいらない”ことは、籍を入れずにパートナーを見つけることのメリットと言えます。
籍を入れないからこそ気兼ねない関係性が築け、自分なりの幸せを形を手にしているのです。

母子家庭経験者50代女性の体験談~今を語る
一人身だけれど息子夫婦と同居(52歳/律子さん)
私には年子の息子が二人おり、上の子が小学校一年生の時に主人と死別してシングルマザーになりました。
当時、自営業の主人が生活の基盤で私は在宅で内職。
主人を無くした私は、二人の息子を育てるために正規雇用の職に就いて子供たちが成人するまで必死に働き続けました。
女手一つで息子達を育てる中で「父親の分まで頑張らなければ」と常に気を張っている生活は時に苦しく、周りから「再婚は考えないの?」「一人では大変でしょ?」と言われることもありましたが、「今更誰かと一緒になるのはな…」「子供にとって父親は彼だけだし…」という気持ちから独り身でいることを決めたのです。
「息子達が成人すれば一人きりの生活になる」と覚悟は決めていましたが、独り身での老後には不安や心細さがあるもの。
そんな時、成人したばかりの長男から当時交際中の彼女との結婚と妊娠の報告を受け、その際に私も一緒に住まないかと誘われたのです。
長男はヤンチャな性格で子育て中も手を焼きましたが、あの子なりに私を心配してくれたらしく嬉しさと感慨深さで胸がいっぱいになったことを今でも覚えています。
そして現在も独り身の私は息子夫婦と孫との4人で暮らしており、日々孫の成長を近くで見られる幸せに感謝するばかりです。
再婚して新たな家庭(55歳/さつきさん)
私がシングルマザーとなったのは子供が七歳の頃です。
子供が生まれてすぐに単身赴任で県外へ行ったきり月に一度帰って来るだけの旦那と、夫婦としても家族としてもやっていくことが出来ないと考えて離婚することになりました。
当時夫婦や家族として生活した時間はとても短く、「子供が生まれてからずっとシングルマザーとして生きてきた」と、私自身が思うくらい離婚後も今までと変わらない生活だったように思います。
離婚して5年が経ち子供との生活も順調な私には交際相手がおり、ある日“私と子供と家族になりたい”というプロポーズを受けました。
子供は彼と仲が良く父親という存在に憧れがあったことから快く受け入れてくれ、私も新たな家庭を3人で築けることに嬉しく思い彼の言葉を承諾。
再婚して新たな家庭を築いた私達は、現在子供が成人して夫婦二人での生活です。
離婚した当初はまさか自分が再婚するとは考えていませんでしたが、子供の手が放れてひと段落した今を主人と穏やかに過ごせることに幸せを感じています。
二度失敗して今は内縁関係のパートナーと(50歳/真由子さん)
私は二度の結婚に失敗し、シングルマザーとして娘二人を育てました。
離婚理由は借金と浮気によるもので、毎回必死で相手に尽くしてきた私は二度の失敗に傷つきながらも子供達の前では強い母親として一生懸命努めていたのです。
自分の中で「ひとり親だからと馬鹿にされたくない」「娘二人をしっかり育ててみせる」と、日々がむしゃらに働き続けていましたが、辛く苦しい時はどうしてもあります。
しかし過去の失敗を考えれば再婚への不安はあり、離婚時の手続きやら精神的苦痛にもうんざり。
そんな中知り合いの紹介で私と同じように離婚を経験した男性と知り合い、意気投合した私達は数年の友人関係を経て交際することになりました。
最初は彼との再婚の道を考えていましたが、私には娘二人で彼にも元奥さんの元に娘さんがいる身。
お互いに離婚を経験したからわかる辛さや、財産や相続の問題が我が子に関わってくるかもしれないという婚姻関係によって生じる責任に「再婚だけが選択肢じゃない」という考えに至り、内縁関係のパートナーとしてそばにいることを選びました。
成人した娘二人は結婚して家庭を持ち、現在一人となった私は彼と籍は入れずに内縁関係を続けていますが、正直“気楽で良い関係”を築けていると思います。
一人を選ぶのも再婚するのも人それぞれですが、私にとっては内縁関係のパートナーという今が自分らしい幸せの形です。
幸せな50代女性になるために今シングルマザーが取り組むべきこと
子供にしてあげられることは目一杯する
子供にしてあげれることは目一杯することが、幸せな50代女性になるために今シングルマザーが取り組むべきことです。
二人親家庭でも母子家庭でも、親となった時点で一番に優先すべき対象が子供であることは言うまでもありません。
成人するまで守り育て、いつまでも子供の幸せを願うのが親心ですから、安心して独り立ちを見届けられなければ自らの幸せなど掴むことができないのです。
子供を一人前に育て上げるには愛情はもちろん、成人までの学費や衣食住を整えて健やかに成長できる環境をつくりましょう。
幸せな50代女性になるために、まずは子供にしてあげられること全てに目を向けて我が子の幸せを後押しすることが大切なのです。
将来のイメージを浮かべて準備する
将来のイメージを浮かべて準備することが、幸せな50代女性になるために今シングルマザーが取り組むべき行動です。
幸せな50代を目指すには「一人で趣味や習い事をして自由に暮す」「良いパートナーを見つける」など、自分自身の将来ビジョンがなくてはあっという間に時間が過ぎ、準備はおろか願いとは逆の未来を迎えることになりかねません。
まずは自分の将来の行方を明確に見通し、“そのために何が必要か”や“準備にはどのくらいの期間がかかるのか”を把握しておくことが大切です。
幸せはただ待っているだけでは掴むことができず、自らが行動してはじめて手に入れられるのもの。
“自分らしい幸せ”とはどんなものか、まずはイメージを浮かべてみて下さい。
そしてそのイメージを叶えるためにできることから準備を始めてみましょう。
日々の一つ一つを楽しんで感謝する
幸せな50代女性になるために今シングルマザーが取り組むべき行動として、日々の一つ一つを楽しんで感謝することが挙げられます。
シングルマザーとして女手一つの子育てには苦労や困難はつきもの。
しかし日々の些細な出来事の中には小さな幸福や楽しみは多くあり、シングルマザーとして子供を育てているからこそ経験できることがあるはずです。
その一つ一つを楽しみ、人との出会いやふれあいから得られた経験に感謝を忘れないことが幸せを掴む人の特徴でもあります。
“何かを楽しむ”“誰かに感謝する”というポジティブな感情を持つことで自然と笑顔が生まれ、「笑う門には福来る」と言うように、前向きな気持ちと笑顔は幸せを引き寄せることができるのです。
幸せの形は人それぞれ違う
“一人の気ままな暮し”“再婚して家庭を築く”“籍は入れずにパートナーを見つける”など幸せの形は人それぞれ違い、50代からの人生の折り返しをどのように迎えるかはこれからのあなたの考えと行動次第です。
シングルマザーになったことで得た知識や経験、感情はあなたの選択肢をより広くさせてくれるはず。
まだまだ長い人生、頑張っているあなたに幸せは必ず舞い込んできます。
今回ご紹介した内容を参考に、是非あなたらしい幸せの形を見つけて自らの手で掴んで下さい。
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