母親ならば誰しも一度は子育てについて悩みを抱えるものですが、シングルマザーとなればその悩みは特に大きく感じるはずです。
自分や子供のためにシングルマザーとして生きる道を選んでいても心身ともに疲弊してしまう時がありますし、経済的不安は常に付き纏っているため悩みは尽きません。
「誰かに相談したくても頼れる相手がいない」「一人での子育ては思っていたより辛い」と一人で全てを抱え込んでしまうシングルマザーは多いのですが、悩んでいるのはあなたでけではないのです。
昨今は母子家庭世帯が増加傾向にあり、あなたと同じように一人で子供を育てる不安や悩みを抱えながら頑張っている女性は多くいます。
今回は“シングルマザーの子育ての悩みTOP10”と題してシンママならではの子育てにおける悩み、それぞれの悩みに対するアドバイスをご紹介いたしますのでぜひ参考にしてみて下さい。
シングルマザーの子育ての悩みTOP10~アドバイス付き
10位:頼れる人がいない
シングルマザーの子育ての悩みには「頼れる相手がいない」というものがあります。
一人で子供を養っていかなければならないシングルマザーの多くが感じるのは、頼れる相手がいない孤独感。
「離婚を機に知り合いのいない土地に引っ越した」「親の反対を押し切って離婚したため頼れない」「誰かに助けを求める勇気がない」など理由は様々ですが、辛さや不安を一人で抱え込んでしまう女性は多いようです。
しかし、近くに頼れる人がいない環境に諦めていたり自分で選んだ道だからと自らを酷使してしまう人は多いのかもしれませんが、頼れる相手は近親者だけではありません。
昨今は母子家庭世帯が増えたことにより支援の輪が広がっているため、国や地方自治体の支援策はあなたの手助けの一つとなりますし、近隣住民やママ友に頼れる相手を作っておけば万が一自分一人でどうにもならないことがあった際にも力を貸してもらえます。
今現在どこにも頼れないと悩んでいるならば、まずはお住まいの地域によってシングルマザーのコミュニティの場や専門の相談員が在籍する支援センターがありますので調べてみましょう。

9位:父親という存在が必要なのではと思う
離婚して子育てに悩んだ際、「父親という存在が必要なのでは?」と思い悩むシングルマザーは少なくありません。
自分と我が子の将来も考えた上で離婚という選択をしたはずなのに、日々の孤独感や男児の思春期がきっかけで“父親”“男性ならではの考え”が必要かもしれないという思いに駆られることがあります。
同性であっても子育ての悩みは尽きませんが男児ともなれば女性親では気づけない特有の悩みがあり、わかってあげられない辛さや心苦しさを感じてしまうのです。
しかし、「父親という存在が必要なのでは…」と悩んだとしても、パートナーを探そうとしたり元旦那とよりを戻すことを無理に考える必要はありません。
無理な環境変化は子供にとってはストレスとなり逆効果。
子供は自分なりに世界を作り少しずつ失敗と成功を繰り返して大人になっていくものですから、あなたはそれを見守る存在でいるだけで十分です。
思春期は男女共に難しい年頃ですが誰でも一度は通る大人への階段と考え、母として出来る範囲で支えて見守ってあげることが子供の成長に繋がります。
8位:自分が病気になった時の不安
「働けなくなったらどうしよう」「万が一私に何かあったら?」と、自分が病気になった時の不安を抱えるシングルマザーは多くいます。
シングルマザーは一家の大黒柱ですから自身が病気になって働けなくなることは何が何でも避けたいものです。
また、収入面の不安はもちろんですが子育てに休みはありませんから子供をどう守っていけば良いのか心配になってしまいます。
自身が病気になった際でも頼れる人がいれば多少心持も違うかもしれませんが、シングルマザーはそういった存在がいない場合が多いので不安は尽きません。
しかし、病気への不安は誰しもあるのもですからシングルマザーであっても前もって対処方法を準備しておけば何も出来ずに子供を一人にしてしまうような最悪の事態は避けられます。
医療保険や死亡保険はシングルマザーが病気やケガで働けなくなった場合や万が一なくなった際に子供を育てていく手助けとなり、遺族年金などの公的な遺族補償は子供を守る手段の一つ。
世のシングルマザーはそういった万が一に備えて保険の見直しや母子家庭への支援策を上手く活用することで、“病気への備え”を予め用意しているのです。


7位:偏見の目を感じる
母子家庭世帯が今では増えているとは言え、偏見の目を感じて悩んでいるシングルマザーは多いものです。
シンママや子供に対する世間のイメージは「可愛そう」「大変よね」という同情や、「ひとり親では教育が行き届いていなさそう」「マナーが悪い」といった否定的な意見と様々で、昔よりは寛容的になったのかもしれませんが“離婚”や“母子家庭”に対する偏見は少なからず残っています。
自分だけが言われるのであればまだしも子供もその対象となれば話は別で、我が子を守れない悔しさや辛さにシングルマザーは胸を痛めているのです。
偏見の目に悩むシングルマザーの対処方としては、まずはそういった人達が指摘しやすい問題と向き合うことから始めましょう。
特に子供にマナーや常識を学ばせることは大人になってからにも関わるため重要と言え、挨拶や言葉使いなどの礼儀作法の基本的なことを身につけさせておくことで子供の未熟な面を「母子家庭だから」という理由で指摘する人から守れます。
子供が今の環境に幸せを感じていれば周囲からの偏見にも動じることはありませんが、もし子供が悩んでいるならば母親としてしっかりと話を聞いて寄り添い、理解できるように話をしてあげましょう。

6位:家事や子育てに余裕がない
シングルマザーは生活や子供の将来のために汗水流して一生懸命働いていますが、その分「家事や子育てに余裕がない」という悩みが出てきます。
生活していれば炊事洗濯はもちろん子供の年齢によって着替えや宿題の確認など手助けが必要な事は多く、子育てに“休み”は存在しません。
仕事だけでも疲れるのに家事や子育ても全てを一人でこなすシングルマザーは、余裕がなくなり「イライラしてしまう」「何もかも上手くいかない」と心身ともに疲弊してしまいます。
イライラして子供に当たってしまったり余計なミスばかりして手間が増えたりと、疲れや忙しさで余裕がなくなればシングルマザーは負のスパイラルにはまってしまうのです。
しかし、家事や子育てに余裕がない時に大切なのは焦ったり我慢してストレスを溜め込まない事。
「忙しいんだから仕方ないじゃない」「やらなきゃいけないの!」と言う方もいるとは思いますが、時間に余りはなくとも心にゆとりを持てれば周りに当たり散らしたり不要なミスは生まれません。
余裕がない時だからこそ、やる事や思ったことを書き出すなど頭と心を一度リセットさせて気持ちを切り替えるようにしましょう。

5位:自分の為の時間やお金がない
子供優先の生活によって自分のための時間やお金がないことも、シングルマザーの悩みの一つとして挙げられます。
常に忙しいシングルマザーは「時間があれば仕事をして収入を増やしたい」「気持ちよく毎日を過ごすために家事の手は抜けない」「我が子の健やかな成長のためには子育てに時間をかけたい」と、常に働き通しで「自分にかける時間もなければお金もない」というのが現状です。
そして世のシンママ達は「自分以外のことに時間やお金をかけるのに満足している」のではなく、「かけられない」「余裕がない」というのが本音と言えます。
しかし、シングルマザーにとって子供が第一というのは当たり前ですが、自分の人生の全てを犠牲にしなければならない訳ではありません。
「自分に使える時間やお金がない」という気持ちはもちろん理解できますが、たまには自分への小さなご褒美や息抜きがあっても良いはず。
高価な贅沢や長い休暇でなくて構いません。
子供が寝た後の一人の時間に晩酌やスイーツで一日頑張った自分を労ったり、子供が保育園や学校へ行っている間に半日だけでもショッピングや友人と会う時間に使ったりと、あなたの為だけの心身のリフレッシュタイムを作ってあげて下さい。

4位:一人で父親と母親の役割を担うことに疲れる
「一人で父親と母親の役割を担うことに疲れる」と、一人二役の子育てに悩むシングルマザーは多いものです。
叱ったり褒めたりと子供の成長にはどちらか一方だけでは人間性を育むことができませんから、その場その場で臨機応変な対応をしなくてはなりません。
両親家庭であれば父親と母親で突き放したり受容するなどバランス良くそれぞれが子供との関りを持つことが出来ますが、シングルマザーの場合はその二役を一人で担うのです。
「我が子を一人前に育てていく」という強い意志で日頃から子育てに当たっているシングルマザーでも、仕事に家事や育児の忙しさでイライラが募って自身の感情に手一杯となり、叱る事や諭す事も褒める事や共感する事も中途半端に…なんてことも。
「叱るばかりや甘やかすばかりでは子供のためにならないのに…」と、わかっていても父親と母親の二人分の役割を一人でこなす難しさに頭を抱えます。
しかし、ここで覚えておいて欲しいのが“理想を意識し過ぎない”ことです。
きちんとしたルールやマナーを教え、傍で支えながら限られた時間の中で子供と関わるのは想像以上に大変ですが、子供は子供なりに母親のそういった姿を見ながら成長していってくれますから自分の思う親の役割を果たしていけば大丈夫。
理想や一般的といった基準ばかり意識して気負わなくても、あなたも子供と一緒に成長していけば良いのです。
3位:十分な教育を受けさせれるか不安
金銭的な問題から、十分な教育を受けさせれるか不安に思うシングルマザーは多くいます。
「収入は日々の生活で消えていく」「支援や手当があっても先の不安は拭えない」そんな貧困に苦しむ母子家庭の殆どが抱えている子供の教育費問題。
最低限の教育はもちろん、将来を考えれば子供の夢や希望を叶えられる機会を与えたいと思うのが親心ですが、シングルマザーの収入だけでは何でも好きなことを学ばせてあげるのは困難です。
生活で手一杯の状況では「習い事に通わせてあげられない」「高校や大学進学をさせてあげられる余裕がない」と頭を悩ませるシングルマザーは多く、「周りの子と同じように学ばせてあげたい」「母子家庭だからと我慢させたくない」という気持ちとで葛藤しています。
どうにかして子供に学びの機会を作ってやりたいと考えるならば、元旦那に養育費の請求や教育費ローンや奨学金制度を検討するのも一つの方法です。
離婚したとしても成人するまでは養育費を支払う義務は父親にもありますから、子供の将来について話し合い交渉してみる価値はあります。
また、子供が夢や目標を持っているのに途中で諦めさせるようなことはしたくありませんから、学資保険や支援策をフル活用しても難しいと判断したら教育ローンや奨学金制度の利用も子供の将来のためには必要な選択です。


2位:忙しくて子供と過ごす時間がない
シングルマザーは生活や子供のために働かなくてはなりませんから、忙しくて子供と過ごす時間がないと悩む人は多いと言えます。
シンママは休みでも家事や子育てに追われる為ゆっくり子供と話を聞いたり遊ぶこともままならず、「寂しい思いをさせてしまっている」「もっと子供との時間を取りたいのに」と考えますが、なかなか思い通りにいかないのが現実。
仕事で疲れていれば「休ませて」「後にして」なんて言ってしまうことがありますし、炊事洗濯が溜まっていれば「片付けなくちゃ他のことなんて出来ない」「終わらせなきゃ休めない」と、ついつい仕事や生活を優先してしまいがちです。
しかし、子供は親の顔をよく見ていますから「疲れている」「イライラしている」等の感情を読み取っています。
そして物心つけば「寂しい」とは言い出しにくくなり、胸の内に秘めているケースがあるのでしっかりと子供と向き合っていかなければ子供の抱えている寂しさや辛さを見つけることは出来ず、嬉しいことや楽しいという幸せな気持ちを共有する事もできません。
子供の成長はあっという間ですぐに巣立っていくのですから、その貴重で限られた期間に目一杯の愛情を注いであげましょう。
休みの日には必要最低限の家事に留めて子供を優先できるようスケジュールを調節し、急ぐものや時間に余裕があるものを選別して時間のやり繰りをするのが子供との時間を作るにも自身の体調管理も大切です。

1位:安定した仕事が少ない
シングルマザーが抱える悩みには、子供を育てながら生活を支えるだけの収入を得られる「安定した仕事が少ない」というものがあります。
昨今の母子家庭の貧困状況には「お金を稼ぐために仕事がしたいけど子供がいては限られた時間でしか働けない」「離婚を機に仕事復帰をしたけれど給料の低い所しか雇ってもらえない」など、働き口や働き方が制限されることで思うような仕事に就けないことが要因の一つ。
シングルマザーは働いてお金を稼がなくては生活はおろか子供を育てていくことが出来ませんが、子供がいるからこそずっと家を空けて働きに出続ける訳にもいかず頭の痛い問題です。
すぐに子供を育てながら安定した仕事に就くのはとても難しいのですが、今の苦しさを少しでも緩和させる方法はあります。
シングルマザーになれば国の助成制度が利用できますが、就業支援や居住地支援など地方自治体によって支援の種類や方法には様々なものがありますので上手く活用できれば不安解消にも繋がります。
子供が小さいうちは国や地方自治体の助成を受けながら休みや早退などの融通がきく仕事を探し、
子供の年齢が上がるとともに先を見据えながらスキルアップを目指して堅実にお金を稼いでいきましょう。
「安定した仕事に就かなくては」と、仕事と育児が両立できない無理な働き方は長い目で見て安定はしません。
今の生活を重視するのはわかりますが、“自分のキャパシティを超える仕事はしない”のが私が思う安定した働き方です。


シングルマザーの数だけ悩みも解決法もある
シングルマザーの数だけ悩みの大小や事柄は様々ですが、その壁を乗り越えたシンママの数や悩みに立ち向かった方法は沢山あります。
あなたと同じ境遇のシングルマザーは数多くいますので、ネット上のブログやシンママコミュニティを探したり専門の相談窓口に問合せてみれば案外気づかなかった解決法が見つかるかもしれません。
子育て中のシンママは「離婚の時」「シングルマザーになると決めた時」「必死で生きている今」と常に悩みは尽きませんが、一生悩み続けるなんてことはまずありませんから一人で悩まないで下さい。
今回ご紹介した内容によって、あなたが子供と自身の幸せを第一に考えた前向きな子育てをしていただければ幸いです。
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