シングルマザーは、貧困イメージされることが多々あるものです。
よく言われているのは母子家庭の年収は300万円だということ。
実際に年収300万円のシングルマザーばかりなのか気になるところです。
実際の母子家庭の年収はいくら位なのか、どんな働き方をしているシングルマザーが多いのかを知ることは、自身の人生プランの見直しするために必要な要素になります。
こちらでは、平均年収を下回っている場合、生活を少しでも安定させるために平均年収を上回る方法についてお伝えします。
将来の子供とあなたの生活を少しでも豊かにするために、今の不安を解消するための参考にしましょう。
日本の母子家庭の平均年収は300万円って本当?
5年に一度行われている「全国ひとり親世帯等調査」から見えるシングルマザーの平均年収は?
母子家庭の年収は平均で、300万円だと言われていますが、実際のシングルマザーの平均年収は、200万円です。
これは、平成28年に行われた「全国ひとり親世帯等調査」というもので、5年に一度厚生省が行っている調査です。
調査結果を詳しく解説すると、平均年収とされる200万円を月収に置き換えると約16万円になり、ボーナスなどある場合にはこの金額より少なくなります。
また、収入から厚生年金保険料・健康保険料・雇用保険料・住民税・所得税・介護保険料(40歳から64歳までの会社員)などを差し引かれた金額が手取りです。
シングルマザーの多くが、生活に必要な収入を確保するのに苦労していることがわかります。
出典:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11923000-Kodomokateikyoku-Kateifukishika/0000188136.pdf
シングルマザーとシングルファーザーの平均年収の差はどれだけあるの?
同じひとり親家庭のシングルファーザーの平均年収は398万円で、シングルマザーとの格差がかなりあることも明確になっています。
シングルマザーの中には、独身時代に築き上げたキャリアを結婚を期に子育てをするために手放してしまった方も多くいるのが現状です。
日本の女性の社会進出は、アメリカなどの諸外国に比べ低く、女性役員比率は4.2%しかいません。
それに追い打ちをかけ、シングルマザーへの世の中の偏見があり希望する就職先が見つからない、見つかっても雇ってもらえないことが原因のひとつです。
シングルマザーは社会復帰したくても、偏見により仕事の選択肢が狭くなる…生活のために吟味して就職活動もできないという悪循環が収入にも影響されてしまうことも。

シングルマザーの平均年収が低いのは…離婚する時期も関係している
就学前の4歳から5歳の子供を抱えシングルマザーになるケースが多いと言われており、育児に手がかかる時期と就職する時期が重なるのも平均年収が低い原因です。
結婚を期に今までのキャリアを手放し家庭に入った場合、再び社会復帰を考えた時にどんな働き方を選択するかも収入に関係してきます。
また、シングルマザーの約9割は離婚などが理由で、子供に対して「寂しい想いをさせたくない」という想いが強いことも理由のひとつです。
シングルマザーの働き方で多いものは?正社員?パート?
正社員とパート・アルバイトの割合はほぼ同じ!
シングルマザーの81.8 %が就業していて、正社員で働いている割合は 44.2 %と最も多くパート・アルバイトで働いている方は、 43.8 %となっています。
これも先にお伝えした「全国ひとり親世帯等調査」で明確になったデータです。
5年前の調査より正社員で働くシングルマザーが4.8%も増加し、パートが3.6%減少していることもわかりました。
シングルマザーは「パート」で働いているイメージが世間にありますが、子供のために努力し正社員として働いている方も少しずつ多くなっていることが分かります。
シングルマザーの中には正社員になることをあきらめている現状とは?
シングルマザーの9割の方が「離婚」が理由で母子家庭になっており多くの方が「子供に寂しい想いをさせたくない」という想いが強く、正社員になることをあきらめている現状があります。
離婚に対して自身の責任を感じている部分も大きく、出来る限り子供との時間を確保しようという傾向があります。
ひとり親になった場合、シングルファーザーが仕事をセーブすることが少ないのに対してシングルマザーは転職したり、あえてパートで働くことを選択します。
学校行事や子供の病気などで、仕事を休まなければならないことがあるシングルマザーは、自ら「正社員として働けない」という心理的壁をつくってしまうのです。
パートで掛け持ちするより正社員で働く方がやっぱり良い
パートで働き、出来る限り子供との時間を確保しようとするのは大切ですが、生活が苦しくなりパートを掛け持ちするくらいならば、正社員で働いた方が結局子供のためになります。
最初はパートとして働き、子供の成長に合わせ、自身もスキルアップし社員を目指せる会社へ就職することも視野に入れることも必要です。
ハローワークには「マザーズコーナー」があり、子育て世代の女性のために仕事探しに特化している職員が配置されています。
シングルマザーの理想的な働き方は、子供が小さい時期はパートで働き子供に合わせてパートから正社員になることです。
ハローワークの職員にその旨を相談することできますし、面接時に不明なことも直接企業へ確認してくれるので安心して自分に合った仕事を探すこともできます。
シングルマザーが平均年収を上回る方法
協力してくれる人を増やすことが大切になります!
まずは、収入を得るための環境を整えることが重要で、そのために子育てをサポートしてくれる協力者を確保することが大切です。
シングルマザーは、周りに助けを求めない傾向が強く、離婚後は実家へ戻らず子供と母親だけで暮らすケースも多いものです。
一方で、離婚を期にシングルファーザーになった方の多くは実家へ戻る、または両親と一緒に暮らすことを選択しています。
男性の場合「仕事をして子供との生計を立てなければいけない」という考えがあるからだと考えられ、そのために子育てを両親に任せることを選択するのです。
女だからと言って、子育てを全て負う事はありませんし、甘えられる環境があれば子供のためにもしっかり甘えてしまえばいいのです。
ただ、頼れる両親がいない場合は、母子家庭として利用できる自治体のサービスを積極的に利用しましょう。
また、子供が未就学児の場合は、幼稚園ではなく預けられる時間が長い保育園に預けることも検討するなど決断をしていきましょう。
勤めている会社で役に立つ資格を取得する
現在勤めている会社で、給与を上げるためにその会社で役に立つ資格を取得するのも平均年収を上回るひとつの方法です。
基本給が上がらない場合でも「資格手当」としてプラスされるものがないかを確認してみましょう。
事務職の方なら「(日商)簿記」「MOS(Microsoft Officeの、Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlookのスキル)」などです。
介護系の方で実務経験が3年以上あれば介護福祉士の資格、5年以上あればケアマネージャーの受験資格があります。(実質勤務日数に規定があります。)
もし、転職を考えているのであればハローワークで資格を得ることができ、一定の条件を満たした場合、補助金を貰いながら資格取得の勉強ができるのです。
住んでいる地域にあるハローワークでどんな資格が取れるのかを把握し、今の仕事を辞める前に一度相談してみましょう。
本業の収入にプラスアルファできる副業を始める
スマートフォンの中に保存してある「写真」を売って収入を得る「フォトストック」という副業があります。
パンフレットやWebサイトなどで使える画像として「写真データ」を使用する企業に需要があるものです。
一度登録した写真はそのまま放置しても売れた場合に収入になりますし、生活の中で撮影した写真が収入になる可能性があります。
フォトストックサービスを行っている企業は多くあるので、とりあえず登録だけしておくのも一つの選択肢。
フォトストックサービスを利用して生計を立てている方がYouTube動画で「売れる写真」のノウハウを紹介しているので、参考にすることも出来ます。
シングルマザーの場合、仕事の他にも子育てや家事もあり、働きづめになる可能性もあるので「副業」する場合は無理をせずできるものかを検討しましょう。
副業をしてある程度の収入を得た場合は、税金がかかるので、始める前に最低限の知識を調べておくことも必要です。

収入を安定させ年収を上げるために何が出来るかを考え行動することが大切
多くの収入を得られる環境を確保して、年収を少しでも上げることは将来的に子供のためになります。
年々、シングルマザーの平均年収が上がっているのは、働き方を見直し子供との生活をどうしたら良いかを模索し実践している方がいるということです。
子供のためにと転職したり、パートで働くことを選択し収入が思うように得られない環境になってしまっては元も子もありません。
改めて、子供との生活を豊かにするためにどうしたらいいか、あなたに合った方法を見つけましょう。
コメント