離婚を考え始めた時、子供がいる家庭では「子供にはなんて伝えればいいんだろう」「いつ、どう伝えていいかわからない」また「子供を傷つけてしまうのではないか」という不安が必ずついてきます。
離婚によって子供の生活もガラッと変わります。
親としては、子供をなるべく傷つけたくはありません。
では、どのように子供に離婚を伝えるのが傷つけることなくこれからの生活にプラスになるのか、抑えるべきポイントを解説します。
旦那との離婚成立!離婚後の子供になんて伝える?
伝えるタイミングはよく考えて
旦那との離婚が成立した後、どのタイミングで離婚を子供に伝えるか、これはとても大事なことです。
多くのケースでは離婚が決定した時点で子供に伝えます。
しかし、これは一概には言えません。
離婚時の子供の年齢、環境に左右されます。
子供が小さすぎてまだ離婚を理解できない年齢であった場合、離婚を伝えるのはとても難しいことです。
その場合は、ある程度子供が大きくなるまで伝えずにいるというのも一つの方法です。
ただ、いつまで待つか、どのように伝えるかはタイミングをしっかり見極めなければいけません。
また、子供が離婚を理解できる年齢だとしても離婚時の環境によっては待つべき時もあります。
例えば、受験前の時期だった場合。
どんなに精神的に強い子でも、受験前はとてもナーバスになっています。
いつも以上に気持ちが不安定な時に、離婚を伝えられるのは子供にとってはとても酷なことです。
そんな時は、受験が終わってから伝えるという方法を取るのも一つです。
子供に正直に伝える
子供に正直に話すということも大切です。
離婚といっても理由は人さまざまです。
当事者同士で話が付く場合もあれば、第三者の介入が必要だったり、裁判にまで発展したりと離婚が成立するまでの過程も人それぞれです。
もちろん、子供の年齢も考えてですが、正直に話すことで離婚後の親子関係も変わってきます。
悪意はなくとも嘘をついて、その嘘が何らかの形でばれてしまった時、子供は「嘘をつかれていた」ということに対して傷つきます。
「本当のことを教えてくれなかった」ということで、今一緒に暮らしている親への信頼度を失うことになり、今後の親子関係に影響を及ぼすことになりかねません。
子供の年齢と離婚理由によってはなかなか正直に話すのが難しいこともありますが、話せる範囲で正直に自分の気持ちを伝えて、これからの親子関係を円滑にする第一歩を踏み出しましょう。
これから先どうなるの?
離婚と聞いてまず子供が思うのは「これからどうなるんだろう」ということです。
父親、母親のどちらと一緒に住むのか、どこに住むのか、離れて住む親はどこに行くのか、これから先会うことは出来るのか。
小学生以上であれば転校しなきゃいけないのか、友達とは離れるのか。
子供にとってはどれも大切なことです。
離婚を伝える時には、ひとつひとつこれから先のことも話をして、子供の不安を少しずつ取り除いてあげましょう。
そして、話をする時に暗くならないように気を付けましょう。
子供は些細なことでも敏感に感じ取ります。
離婚を伝える時に暗くなってしまうと、これから先の生活が辛く、暗いものだと思ってしまいます。
これから先の生活を辛いものだと思わせないような伝え方をしましょう。

両親の離婚で子供を傷つけずに前向きにさせる方法
何があっても子供のせいにはしないで
離婚理由が何であれ、「絶対に子供のせいにしないこと」、これは絶対です。
これは単に「あなたのせいで離婚した」という言葉だけではありません。
「あなたのために離婚した」も同様です。
実はこの言葉を使ってしまうケースはよくあります。
使っている親も悪意があって使っているわけではなく、まさかこの言葉で子供が傷ついているとは全く気づいていない場合がほとんどです。
子供の立場に立って考えてみましょう。
親から自分のために離婚したと言われたら、「自分のせいで家族がバラバラになってしまった」と思います。
そして「自分がいけなかったんだ。もっといい子にしていれば親は離婚しなかった。」「自分が家族を壊してしまった」と考えてしまい、心に深い傷を残します。
実際にその傷ついた気持ちを親に打ち明けてくる子は少ないので、親がそのことに気づかず過ごすというケースも少なくありません。
子供に相手の悪口は言わないで
離婚した親同士は様々な理由で離婚に至ったわけですから、それぞれ相手に思うことがあるのは事実です。
しかし、その感情は子供には関係ありません。
子供にとっては親が離婚をしても、どちらも唯一の父親、母親ということに変わりはありません。
よほどの理由があって子供が親を嫌っている場合であっても、どちらも大切な親なのです。
子供からすれば、そんな親の悪口をもう片方の親から聞かされるということは辛いのです。
もともと仲の良かった親子関係を築いていた子供にとってはただでさえ離婚ということに対してショックを受けているであろう時に、お互いの悪口を聞かされるなど、その精神的苦痛は計り知れません。
相手を美化したり、褒めるようなことを言うなど、わざわざ相手の話をする必要はありませんが、子供から相手の話をしてきたりした時には、悪口を言ったり、聞きたくないなどと突っぱねるのではなく、相槌を打つなどして子供の話を聞いてあげましょう。

愛情は変わらないということ
離婚をしたからといって子供に対する愛情が変わることはありません。
これは、離婚を子供に伝えるときに同時に伝えてあげましょう。
離婚を伝えられた子供は、気持ちが不安定になります。
中には、「自分のことが嫌いになったのかな」と思う子もいます。
そして、今後生活が変わってくることで今までと違うことはたくさん出てきます。
親の方も離婚後、子供を養っていくことと精神的ストレスで余裕がなくなってしまう事も多々あります。
子供との時間が少なくなることで、子供との意思疎通も難しくなる時も出てきます。
そんな時、子供が「自分のことが邪魔なんじゃないか」と感じてしまうケースも少なくありません。
もちろん、日頃から子供に愛情を伝えるのも大切ですが、離婚時にしっかりと「あなたへの愛情は離婚したからといって変わるわけではない。」「今までも、これからもあなたのことが大切なんだよ。」ということを明確に伝えておくことも、新しい生活を始めるうえで大切なことです。

離婚後に子供になんて伝えた?経験者の体験談
ありのままを話しました(40代女性)
離婚をした理由はよくある性格の不一致です。
いつからか喧嘩が増え、そのうち旦那との会話もほぼなくなりました。
子供も高校生だったから、正直にすべて話しました。
子供は家での雰囲気を感じ取ってわかっていたみたいで、「いつかは離婚になると思っていた」と言われました。
子供が大きかったので、離婚後についてはお父さんに会いたいときに会えばいい、連絡も取りあえばいいと言っています。
離婚直後は、子供も私に気を遣ってたのか、父親の話をすることもなかったですが、最近では「お父さんとご飯を食べてくる」とか、たまに父親の話もするようになりました。
実は本当のことはまだ…/20代女性
子供が四歳の時に離婚したからまだ本当のことは言ってません。
離婚した時は「パパはお仕事で遠くに行かなきゃいけなくなった」と伝えたんですけど、帰って来ると思ってるみたいなんですよね。
保育園に行きだして友達のお父さんの話をすることも増えたのでそろそろいつ帰って来るのか聞かれそうな気もしてます。
どう言おうか考えてはいるんですけど、なかなか言い出せずにいます。
正直かなり悩みました(30代女性)
離婚したのは子供が小学生の時だったのでどう伝えるかはかなり悩みました。
離婚の理由も旦那の浮気だったので。
理由が浮気だったとは言ってないんですけど、「もうお父さんと一緒には住めなくなった」「仲直りすることが出来ない」と言いました。
何か子供の方から聞いてくるかなと思ったけど、何も聞かれなかったですね。
ただ、離婚したあとはやっぱり子供の元気のない時期が続きました。
学校も転校になったので余計ですかね。
離婚の理由が旦那の浮気だったことは子供がもう少し大きくなったら言おうかなと思ってます。
新しい生活をスタートするために
離婚したことを子供に伝えるのは、子供の気持ちを配慮しながら伝えなければいけません。
その後の親子の関係にも関わってきますし、なによりも離婚を伝えることによって子供が傷ついてしまったとしたらその傷は子供の中に残り続けます。
子供と新しい生活をいい状態でスタートするためにも、子供に話す前に一度しっかりと頭の中を整理してどのように伝えるかを考えましょう。
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